(この記事は私の不当な除籍・解雇事件の問題の一部についてです。全体像を簡単に知りたい方はこちらを先にお読みください。)
裁判を提訴して、今年の11月でちょうど一年になります。
裁判がすすんで、明らかになったことを書いておきます。とはいえ全部ではなくごく一部を。
私の除籍の不当性が明らかになりつつある、ということにしぼって、ここでは書いておきます。
23年3月5日のブログ記事は「除籍の原因ではない」!(被告準備書面)
私は、2023年2月の共産党福岡県委員会総会で“松竹伸幸さんの除名はおかしいので見直すべきではないか”と意見を述べ、それを否決した県委員会総会決定を紹介するブログ記事を同年3月5日に書きました。
その3月5日のブログ記事が規約違反だから除籍されたと思っている人がほとんどだと思いますが、それは被告=党幹部側自身がこの裁判(準備書面⑵)p.15で明確に否定しています。
本件において、原告が除籍となった原因は、令和5年3月5日付けのブログ記事にあるのではない。
えっ、そうなの!? と多くの人はびっくりされると思います。福岡県の党組織でもそうやって説明されているからです。
では私はなぜ除籍されたと、被告=党幹部側は説明しているのでしょうか?
“反省もせずブログも削除しないから”が除籍理由
被告=党幹部側が裁判(準備書面⑵)p.15-16で主張している「神谷の除籍理由」を大ざっぱに書くと次のようになります。
のが除籍の原因である。…というわけです。
「規約違反が23年6月21日に認定されている」ことが全ての前提にある
1.にもかかわらず2.〜4.があったため、つまり“違反が確認されたのに反省していないので、規約を守る意思がないんだな”と判断された、という理屈になっています。
この理屈は、1.つまり「2023年6月21日に規約違反であることが確認された」というところにすべて乗っけているのです。
逆に言えば、規約違反であるかどうかがまだ確定していなければ、反省——自己批判もブログの削除も道理がないことになってしまいます。
2023年6月21日は共産党県常任委員会で、私の規約違反容疑が確認され、規約48条に基づく公式の調査が開始された日です。調査は翌年夏に私が除籍される日(2025年8月)までずっと続きました。

“違反は「疑い」でしかない”という県党会議決定をしちゃっていた
調査が続いていて規約違反かどうか結論が出ていないのに、どうして反省できるでしょうか? 「反省してないだろ!」って言われても、あなた方がまだ調査しているんですから、反省しようがないのです。
「そんなことはない! 容疑などではない! すでにお前の規約違反は23年6月21日に認定されていた!」と党幹部は言うのですが、「違反が認定されている」と言うなら、一体何を調査するのでしょうか? 規約上も常任委員会で規約違反の認定などできません。
実際、それから半年経った2023年12月24日の県党会議(県大会)決定(県委員長結語)でも、なんと5回も繰り返し私について「規約違反の疑い」でしかないことを明らかにしています。
県党会議は規約にある通り、福岡県党組織の最高機関の決定です(規約第29条)*1
常任委員会決定<<<<<<<<県党会議ですね。しかもこの場合、県党会議決定の方が後ですし。
全部抜き出してみましょうか。
- 「元県常任委員の神谷貴行氏が、党規約に違反する重大な疑いで…」
- 「重大な規律違反の疑いがある」
- 「神谷さんの言動も重大な党規律に反する疑いがある」
- 「党規約に反する重大な規律違反の疑いが現実にあるのですから、『調査』を行なうのは当然のことです」
最後の部分なんかは、誤解がないように実にていねいに「調査」の目的を語っているのがわかりますよね?
党幹部側は進退極まってしまいました。
違反が決まったのに「疑い」だと言っている。
そして、違反が決まったのに調査している。
明らかに矛盾しているからです。
「調査」は違反事実を調べるんじゃなくて「自己批判」ぶりを見ていたという珍論
あまりにも無理筋なために、党幹部側は、こともあろうに、裁判所で次のような弁明をするありさまでした。
原告は「(令和5年12月24日の県党会議において県委員長は)(規約)違反が確定していないことを明らかにしている」などと主張するが、原告の党規約違反行為は、当時すでに明白であり、それに対する原告自身の姿勢、すなわち、原告が規約違反を認め(=党規約を認める)、自己批判を行うかどうかに焦点は移っており、そのため、県委員長はその旨を述べたに過ぎない。
規約違反は決まっていたけど、自己批判するかどうかを見る調査をしていたんだ、という珍論です。
こんな摩訶不思議な謎理論を、裁判の正式な書面で拝見しようとは思いもよりませんでした。まじめに考えて書かれたのか心配になります。
「疑い」という言葉で、そんな超難解なことを意味することはできません。文理に照らしてあり得ないのです。常任委員会決定では私の調査は党規約48条に基づくものだと書かれていましたが、規約第48条にもそんなことは書かれていません。
もちろん、調査は事実関係だけでなく、そういうことにも関心を持っていてもいいんです。しかし、いずれにせよそれを含めた調査結果レポートが出ないうちには、こちらは何も言いようがありませんし、考えようがありません。その期間の「反省ぶり」を見られても、それは調査になり得ないでしょう?
いや、こっちはずーっと待っているんです。
あ、まだ「疑い」の段階で、調査されてるんだ、と。
早く調査結果が出ないかな、と。

調査結果が出たら初めてそこで「あ、やっぱり潔白が証明されたんだ」とか「うーん、ここは事実と違うよね」とか言えるじゃないですか。
それを見ずに「反省」とか、「ブログ削除」とかあり得ると思いますか?
また、仮に「反省」しないとか、「ブログ削除」しないからといって、それって、「規約を守る気がない」ってことを意味しますか?
意味しないですよね。
調査結果を見ずに、あわててモノを言ったら、むしろ問題でしょう。
「調査結果が出てからにしてくれ」と言われるのがオチです。

まだまだある“違反は確定せず、疑いでしかないので調査している”という証拠の数々
まあ、さらにダメ押しすれば、実は2023年6月21日以後も、被告自身が神谷の規約違反はまだ決まっていない、それを調べるために調査している、ということを私に告げている証拠があるのです。
一つは2023年6月23日に電話で県のA副委員長は、私(神谷)の「私に対する調査は規律違反の調査ですか。それとも規律違反は確定していて処分についての調査ですか。どちらですか」という問いに「規律違反についての調査やね」と回答し、私が「つまり規律違反はまだ確定していないわけですね」という問い直した際にA副委員長は「そうなるですね」と回答しています。これは記録があります。
さらにもう一つは、2023年12月7日の公式の第二回調査において県のB副委員長は、私(神谷)の「確認ですけど、今お話がありましたけど、これ、(2023年)3月5日の私のブログの記事に関しての、規約違反かどうかの、規約に基づく調査ですね」という問いに「はい、そうです」と答えています。これも記録があります。
いずれも規約違反かどうかが確定せずに調査を行なっていることを、調査者であった被告自身が明確に回答している証拠です。
もっとダメ押ししましょう。しつこいですか。
23年12月20日の県委員会総会決定(県委員長結語)でもやはり「調査は続いているわけですから。規約違反の疑いで」「処分のためには徹底して調査をやらないといけない。まだ結論が出ていないわけですから」となっています。これも記録があります。
23年6月21日の常任委員会決定がもし私の規約違反を「確認」したものであるなら、その後にそれを否定する上位の決定(同年12月の県党会議決定や県委員会総会決定)が何度も行われているのです。
これくらいにしておきますが、いやもう山のように反証があるのです。
詳しくは以下にすでに書いていますので、ご覧ください。
いずれにせよ、違反容疑がまだ容疑でしかなく、調査の結果を待っている人間が「反省」や「ブログ削除」をしないからといって、どうして「こいつは反省しないやつだ」と言って追放できるんですか。明らかにおかしい。
そのことが裁判の中で、被告自身のあまりにも苦しい弁明で浮き彫りになってきたのです。

「神谷はブログで党員を攻撃している」とイキった部分も「違反の認定はしていない」と被告が認めてしまう
あわせて4.についても簡単に述べておきます。
被告=党幹部側は「原告(神谷)は反省もせず、三役等を誹謗中傷する各種ブログを公表し続けたではないか!」とおっしゃるのです。
この問題はすでに第2回期日の意見陳述で私が述べています。
被告=党幹部側は、私の書評など、全然関係ないブログ記事を「証拠」として裁判に持ち出して「ほら、こんなに幹部や他の党員の悪口をいっぱい書いてるんですよ! こんなやつは除籍=追放されて当然ですよ!」と言ってきたのです。
それに対して私は、
- いや、そもそもそこに書いてあることの多くは一般論だよね?
- もしそれが「悪口」だと思うなら、どうして私の在籍中に問題にしなかったの?
- そして、そこで挙げたものは一つも規約違反認定されてないよね?
と反論したのです。
それで「なんでその時言わなかったか説明して?」と求めたのです。
これに対して、被告=党幹部側は準備書面⑵p.17で
そもそも被告らは「乙2~6、8、9」を根拠に規約違反の認定はしていないし根拠ともしていない。
と認めてしまいました。
そして「なんでその時言わなかったか説明してくれない?」という私の要求に対しては同p.17で
本求釈明は回答の必要を認めないものである。
と言って逃げてしまいました。
ここではもう一つダメを押しておきます。
もし、ここに挙げたブログが、県三役や他の党員への誹謗中傷であるなら、共産党福岡県委員会勤務員規程の第13条「罷免」の各号をなぜ適用しなかったのでしょうか?

もし被告=党幹部側が言うようにこれが幹部や他の党員を罵倒し攻撃し誹謗中傷するようなひどいものなら、(1)でも(2)でも(3)でも(4)でも自由に適用することができたはずです。
1年以上も調査をしても勤務員規程の罷免条項を適用をすることができなかった、というのが常識的な見方でしょう。
これで冒頭に紹介した私が除籍された「理由」の1.〜4.はすっかり崩れ去ってしまったことがお分かりになるだろうと思います。1年間の裁判の中で、除籍に関する部分だけでも、ここまで明らかになっているのです。