
消費税減税がトップなのはいいけど
まず、消費税減税を大きく打ち出しているのはとてもいいと思います。
この点は前に申し上げた通りです。
うん、いいね。
— 神谷貴行 (@kamiyatakayuki1) 2025年4月16日
私が今朝言った通りにしてくれてますね(笑)
これでどんどん地域で運動をやっていきましょう。
(社会運動なんですから、私が共産党員や同党の地方議員の皆さんと一緒にやることを排除したり、圧力をかけたりしないようにお願いします。) https://t.co/4DfSG6oB1v
「ワン・イシュー」と「ラジカル」を一体の問題として
その上でなんですが、語り方が少々残念だと思います。
消費税減税にしろ、コメの安定供給にしろ、介護崩壊にしろ、熱い焦点だし、関心事だと思います。その問題を入り口にして、政治の抜本改革——大企業中心の政治を根本から変えるという問題に掘り下げていく、という構成をとるべきだと思います。
例えば消費税減税。
入り口では「景気(経済)対策でやれ」という人と、「そもそも社会保障の財源としてはおかしい」という人とが渾然一体となっています。
今の政策では、大企業・富裕層への応分の負担を求めることを、「財源」としてだけ語ってしまっています。
そもそも再分配をすすめ、社会保障を拡充するためには、消費税のような税は小さくして、応能負担になる税金の方を重くするように「国のかたち」をこのさい変えるべきではないか、という大きな問題提起と結びつける必要があると思います。
つまり景気対策としてだけでなく、社会保障の財源として本来どちらがいいか、
- 大企業・富裕層を優遇したままの税制がいいか
- もっと再分配を厚くする税制がいいか
を選んでもらうようにします。もちろん基本政策の消費税のところには「社会保障」についての言及もあるにはあるのですが、見出しや構成を含め、非常に弱いと感じます。
そこで初めて「財界中心」という今の政治の問題の根本、ラジカルな問題提起につきあたるのであって、この政策の冒頭の章でいきなり
日本共産党は、国民の切実な願いを実現しようとすれば、「財界中心」「アメリカ言いなり」の自民党政治の二つにメスを入れる改革が必要だと考えます
と言っても理解されにくいでしょう。
熱い焦点となっている「ワン・イシュー」のなかに根本問題が潜んでいることを解き明かすような政策がほしいと思います。今のままでは「ワン・イシュー」と「ラジカル」がバラバラなのです。野党共闘の制約がなくなった今こそ、この二つの結びつけは存分にできると思います。ただ、もう基本政策はこうやって出してしまったので、今後の幹部や候補者の演説に期待します。
財源が具体的になったのは◯
関連して、財源について、基本の部分でわりと詳しめに、大企業・富裕層への課税・負担の中身を示しているのはナイスです。
23.2%まで下げられた法人税率を28%に戻します(中小企業を除く)。外国子会社からの配当を実質非課税とする制度や、グループ企業の損益を通算して税を減らせるグループ通算制度、研究開発減税などの大企業優遇税制を廃止・縮減します。
富裕層への減税と優遇も改めます。所得が1億円程度を超えると逆に税負担率が下がってしまう「1億円の壁」は残されたままです。23年には、所得100億円超の超富裕層が過去最多の43人に達し、その平均所得は359億円、所得税はその16.2%しか納めていません。株取引による所得の税率が15%(住民税合わせて20%)と、低く抑えられているからです。こうした大株主優遇税制をあらためるとともに、所得税・住民税合わせた最高税率を現行の55%から65%に戻します。相続税の最高税率も55%から70%に戻します。
こうした大企業や富裕層に応分の負担を求める税制改革をすすめれば、消費税減税によって国や地方自治体の物件費にかかる消費税負担の減少分も含めて、消費税率を5%に引き下げるために必要な財源15兆円は、確保できます。
少し後ろに内訳の表がありますが(下図参照)、一番大きな項目の二つが「ざっくり」しすぎているのは残念ですね。そこをもっと知りたい人もいるでしょうから、積算の根拠はウェブでもいいのでQRコードで誘導しておくようにすべきです。

まあ、前よりは良くなっています(笑)
新しい提起
そのほかに注目した点を書いておきます。
備蓄米の買い入れ量を計画的に増やし、少なくとも200万㌧以上に増やします。
米生産者に生産費の平均と販売価格(農家手取り)の差額を補てんする制度を創設します。
めざすべき備蓄米の量、価格保障・所得補償の第一歩について具体的に言及したのは、初めてではないでしょうか。
また、私は福岡市長候補だったとき「家賃補助・住宅手当によるベーシックインカム」という構想を打ち出しましたが、今回の共産党の基本政策では、欧州諸国の「住宅ローン減税と家賃補助の2本立てで住宅支援」にならい、「住宅ローン減税(年間8000億円規模)と同程度の規模で家賃減税・家賃補助制度を創設します」として、
家賃減税制度をあらたにつくり、高額所得者や高額家賃を除き、家賃が所得の2割を超える人に対して、超過分の最大15%を減税します。例えば、13万~15万円の家賃を払っている平均的勤労者世帯(年収500万~600万円程度)だと年12万円の減税です。
家賃減税では十分支援ができない世帯を対象に、家賃補助制度を「月1万円、200万世帯」規模で創設し、順次拡大していきます。
という方向を打ち出しました。これも初めてだと思います。
この分野では、さらに住宅投機やそれを招く大規模開発の規制などを掲げ、
という点は、大規模校化などこの問題に苦しむ福岡市民にとっても重要な問題提起といえます。共産党福岡市議団などの地方議員団はこの提起を受けて質問や政策を発展させた方がいいと思います。
細かくはない、いちばんぶっといところですが、今回の基本政策には「日米安保条約の廃棄」が入りました(前回の総選挙ではなかった)。
高校の無償化についても
私立高校の無償化を施設設備費なども対象にして、さらに拡充するとともに、公立高校も充実させます。
とあり、授業料以外の点の無償化を進めるように読める点も大変いいと思います。
もしこれらの問題について「もっと前から言っていたよ」という情報があればコメント欄などにお書きください。

「少子化対策」について
あと、前回の総選挙政策以来、気になっていることですが、
結婚するか、子どもを産むかは、あくまで個人の選択の自由であって、国が介入することではありません。「少子化対策」などと言いながら、国民に「子どもを産みなさい」というプレッシャーをかけるようなことはやってはなりません。
という話です。
日本共産党の綱領には「少子化傾向の克服」という政策がはっきり入っています。
また、2004年の綱領改定時の大会決定で、
次に、母性保護の問題について、行動綱領からはずしたことに賛成だという発言が吉川さん(国会)からありました。さきほどの幹部会で、吉川さんから、母性保護を否定する意味での発言ではなかったという説明がありましたので、私は「安心した」と話したのですけれど(笑い)、ここには、整理しておくべき問題があるように思われますので、若干の解明をしておきます。
改定案も強調しているように、「女性の独立した人格」を尊重する、ということは、今日、いよいよ重要な問題になっています。ところが、この当然の要求から出発して、一部に、子どもをもっている女性(母親)と、そうではない女性とを区別するなということで、母性保護の要求に消極的になったり、母親になるかならないかは、一人ひとりの女性が自分で決定すべき女性の権利の問題だから、少子化の問題で国が介入するのはおかしいとか、いろいろな議論が出ている、と聞きます。
たしかに子どもを産むか産まないかは、一人ひとりの女性が自決する権利の問題ですが、少子化の現状には、それだけですますことのできない大きな問題があります。社会全体の立場でいえば、社会を構成する女性の多数が、産まない方向で自決してしまったら、社会の存続にかかわる危機をひきおこすわけです。日本は、この点で、かなり危機的な状態が、現にすすんでいます。いま年齢ごとの人口統計をとりますと、世代が五十年違うと、その年齢の人口数が約半分に減るといった傾向が出ています。これは、素直に計算したら、五十年たったら人口が二分の一になる、百年たったら四分の一になる、ということで、社会そのものが衰退に向かわざるをえないことになります。それは決して、健全なことではないし、このまま見過ごしてよい問題ではないのです。
そういう時だけに、母性の保護という問題は、社会の全体の問題として、特別に重要な意義をもつと思います。また、女性の独立の人格を尊重することと同時に、社会の問題として、少子化の傾向を克服する問題に取り組むことは、当然のことだと思います。
としており、「国の介入」、つまり社会として意識的にそのための政策・手立てを取ることを、わざわざそれに反対する意見を批判・否定して綱領に盛り込んだ経緯があります。「ところが、この当然の要求から出発して、一部に…」以降の一文は、明らかに批判されている意見が列挙されています。
この問題は、現場からの意見があって、その会議での「反綱領」の意見が赤裸々に報告されて、いわばなし崩し的に政策化されている面があります。
その結果、共産党が少子化対策として、目的意識的な政策をとるということをはっきり言わなくなりました。この政策でもそれは言明していません。
綱領に沿った対応をするか、中央委員会総会などできちんとケジメをつけるか、綱領を急いで変えるかすべきだと思います。

最後に
最後に、
違法・脱法の長時間労働をなくします
不当な雇い止め、解雇をなくし、非正規ワーカーの雇用の安定をはかります。
は「まず隗より始めよ」という言葉をしっかり噛み締めてほしいと思います。
専従職員の現状は別として、専従職員が労働者であるべきではない——仮に業務委託だというなら、指揮命令や拘束時間などを変えて、それにふさわしい働かせ方にすべきです。また、賃金や残業代が払えないなら、その範囲での雇用にすべきです。「革命のためだ。コンプライアンスなんか知るか」と言っている政党には現代では誰も支持をしないし、誰も入党しようとしないでしょう。
なお、以下の点、ぜひよろしく!
本日付赤旗より。
— 神谷貴行 (@kamiyatakayuki1) 2025年6月6日
おやまあ、参院選・都議選に向けた共産党機関の共通の悩みのトップが「宣伝物の作成」ですか。
よろしければ私にお声掛けください。
ビラ・公報・ポスターならできる範囲で制作をお手伝いしますよ。
取材・企画・記事・データ入力・入稿まで。
(成果物はSNSで周知しますが) pic.twitter.com/jzLxuDD1Ax
あと、最後にどうせ言われるので書いておきますが、私は不当な解雇・除籍を撤回させて、日本共産党に戻るつもりでいます。なので、共産党の政策をよくしようと情熱を注ぐのは当たり前のことです。
私は公式に規約違反認定をされたこともありませんし、事実としてしていません。除籍や解雇をされるいわれは何もないのです。
私にハラスメントという「暴力」をふるった党幹部こそ、ルールが守れず組織を私物化しているわけですから、そんなに自分のわがままを通す組織がほしいなら「出ていって新党をつくる」べきだろうと思います。