福岡市の新しい教育振興基本計画原案の市民意見に応募しました

 福岡市の新しい教育振興基本計画原案(第3次、2025年度~2029年度)に市民意見を募集していたので、応募しました。

 こういう市民意見の公募について思うのは、「意見を書く様式が個々の具体的なページをあげて意見を言わせる」という形式のみなので、往々にして全体の枠組みを根本から見直す意見は出しにくということです。

 そもそも「目指す人間像」を設定させてそこに一律に向かわせるというのは、教育という営為なのか、根本的に疑問があります。

原案より

 だから、この部分について意見を述べました。

 こども基本法は「こどもまんなか」という教育理念を中心にかかげています。

 目の前に具体的な子どもがいるわけです。

 その具体的な子どもがどういう課題に直面しているのか。どんなことをしたいと思っているのか。

 教育はその目の前の具体的な子どもの人格の完成を目指すものであり、その発達を支える営みじゃないでしょうか。

 原案が「目指す人間像」「身につけてほしい力」というものを教育行政として掲げてしまうと、子どもに一律の人間像と能力を押し付け、目の前の子どもの具体的な発達の課題を見えなくさせてしまうと思います。

 したがって、このような一律の目標設定をやめるべきです。

 人間像には踏み込まず、目の前の具体的な子どもの人格の完成を目指し、子どもの権利条約やこども基本法に基づいて子ども自身の最善の利益を実現するようにすべきじゃないでしょうか。

 子ども自身の活動、教員や学校、地域の教育に市や教育委員会は「不当な支配・介入」をむしろしないようにすべきです。教員という専門家が学問的な知見を生かし、子どもとの人間的交流を通じて行われるのが教育であり、教育には自由と自主性が不可欠だからです。

 そんなことより、教育行政は教育条件の整備こそ熱心にやるべきです。

 新学期なのにクラスに担任の先生がいないとか、お金がないために進学できない子どもがいる・借金まみれにならないと進学できないとか、まだ30人を超えたクラス規模で平気で学級編成をしているとか、1000人以上、30クラス超えの超マンモス校で授業を受けさせるとか、そんなことを放置しておいて、教育内容に介入している場合じゃあないでしょう。

 

 もちろん具体的な問題も意見を述べました。

  • ——過大規模校を計画期間内に「ゼロ」を目標に。開発規制にも踏み込め。
  • ——部活動の全員顧問制を廃止せよ。
  • ——数値目標を持った正規教員の抜本的な増員を。教員に時間通りに残業代支給を。
  • ——不登校の子どもに対しては個別の支援だけでなく、根本の競争主義・詰め込みの是正を。
  • ——特別支援学校の不足解消、校舎増設、自閉症・情緒障害特別支援学級の全校への設置、教員の増員配置などを目標に。
  • ——人権を具体的な問題として感じられるように、校則の決定・変更への参加、わからない授業の改善、経済的理由で高校や大学へ進学できないことへの改善などに参加できるようにすることを目指せ。
  • ——学級規模を30人以下に。
  • ——英語教育の抜本的な見直しを。 
  • ——教材費などの修学費用全体の軽減の数値目標化を。
  • ——学習指導要領には法的な拘束力はないのだから、年間授業時数を適正なものに削減して、内容を精選すべき。
  • ——施設改善のための予算を抜本的に増やせ。

 これからも教育以外でも、福岡市政について意見を述べることは、つどつど行なっていきたいと思います。