2020年12月23日付の西日本新聞で県弁護士会が行なった福岡市立中への校則調査(全69校対象。22日発表)の記事が出ました。
この中で
弁護士会は中学生と保護者、教職員の計十数人に聞き取り調査も実施。「女子生徒が男の先生から下着の色を指摘され、学校に行けなくなった」「廊下で1列に並ばされ、下着をチェックされる」という実態があった
という記載があります。
これは、1年前(2019年12月11日、本会議)に山口湧人市議が福岡市議会で質問した問題です。
ほとんどの学校でカッターシャツの下に着る肌着、下着の色を白と指定し、そのチェックまでしておりますが、これはハラスメントに当たるのではありませんか、答弁を求めます。
これに対して教育長は、
福岡市立中学校では、カッターシャツやブラウスの下に着用するものについては、華美な色はシャツやブラウスから透けて見えるためや経済的理由から色の指定をしていることはございます。しかし、それ以外の下着などの色を指定することはありません。また、下着の検査は実施しておらず、ハラスメントに当たるような対応は行っておりません。以上です。
と答えています。
ご覧の通り、はっきり否定しているのです。
虚偽答弁か、ほとんどまともな調査をせず(例えば、共産党の質問がされる前の日にメールで一斉送信して「かくかくしかじかの実態がある学校は申し出てください。いませんか? いませんね」)デタラメに近いことを答えたか、どちらかです。
市議会でも質問させていただいたように、福岡市内の市立学校でいわゆる「ブラック校則」といわれる、人権侵害ともいうべき生活指導やきまりがあり、子どもたちが苦しんでいる実態があります。貴職は議会でわが党が取り上げた実態の一部について事実を否定されましたが、単に学校側に照会をかけるだけでなく、実態をつかむには子どもたちに直接聞き取るなど丁寧な調査が求められるところです。
として、わざわざ
市内の市立学校でいわゆる「ブラック校則」と言われる、人権侵害の生活指導・きまり・校則がないかを、子どもから直接聞き取ることを含め、丁寧に実態調査するとともに、その一掃に取り組むこと。
と要求したのですが、結局全く調査をしなかったようである。挙句に県弁護士会に調査をされて、答弁のフェイク、ハラスメントの放置が明らかになったのです。
指摘されても無視した教育委員会の責任は重い。
あくまでそういう実態はないと言い張るのか、それともこの1年前までは全く発生せず、この1年間でたまたまそういう悪質な事例が生まれたというのでしょうか。
教育長・教育委員会は回答すべきです。