学校の特別教室にエアコンをなぜ設置しないのか?

 今日は、新日本婦人の会(中央支部「秋のつどい」)から呼ばれて、お話ししました。

 同会は学校を訪問し危険・老朽箇所をチェックする「学校ウォッチング」に長年取り組んでこられました(私も何度か参加したことがあります)。今回の集会では学校の特別教室のエアコン設置が強い要望で出されました(福岡市は普通教室は全て設置しています)。

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学校ウォッチングで普通教室のエアコンを調査。

 どうして、整備をしないのか。

 2016年の市議会(9月13日本会議)でこういうやり取りがあります。

 

  •  共産市議「理科室で火を使用する実験をするときには窓を閉め切らないといけない。夏は室温が40度近くになるというんです。汗が滴り落ちて、チョークを持つ手が汗でびっしょりになると先生は言われていました。こういう状態を放置していいのか、お尋ねいたします。」
  • 教育長「夏季の授業中に、特に理科の実験や家庭科の実習で火を使うような授業において室温が高くなる場合があるということは状況報告を受けております。」
  • 共産市議「そのような状態を放置していいのかということを尋ねているんです。もう一度答弁願います。」
  • 教育長「特別教室における学習環境の整備は検討課題であると認識しております。」
  • 共産市議「結局、費用がということを言っておられるんですけれども、そういう金がないからやらないということではだめなんです。そんなことはあり得ないんです。真っ先にやらないといけないんです。小中学校の3,300室ある普通教室にはエアコンが設置されました。次は、エアコンが未設置の1,000室の特別教室にエアコンを設置すべきではありませんか。」
  • 教育長「理科室や家庭科室などの特別教室への空調設備につきましては、順次整備していく必要があると認識はしておりますが、多額の整備費が必要となることから、今回の空調整備の効果とあわせて授業で利用する頻度や時間などを調査し、整備の必要性や優先順位などを検討していく必要があると考えております。」

 

 善意に解釈すれば“必要だとは思うけど、莫大なお金がかかる。必要性が高い教室や学校から順番にやっていくので、よく調査させてくれ”という感じかな。

 仮にそれを信じるとしても、市教育委員会高島市長は、今だに調査のスピードと計画策定の時期を出す様子はありません。私が市長になれば少なくともすぐその工程表を出して整備に着手します。

 

地元小規模企業の仕事起こしにもなるのに

 公約の「プロジェクト2」での述べたように、こういう身近な公共工事は、地元の小規模企業に仕事が回りやすいものです。

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 子どもたちの健康も守れる。その上、地元の仕事と雇用が増えてお金が回ることになります。いいことづくめじゃないでしょうか。

 

国が半分もってくれる

 そして国から補助金(学校施設環境改善交付金)が3分の1出ます。

 しかも市が負担する分というのは地方債、つまり借金で負担分の75%をまかなうんですが、そのうち30%は国が元利償還金を面倒見てくれます。つまり実質的には市の負担はかかる費用の半分(51.7%)ですみます。

 こういうものを使ってすぐに整備に着手すべきです。

 高島さん、今すぐやりませんか?

 昔は高島さんも、

私自身も子どものころにエアコンは教室になかったですし、やはり子どものころは汗をかいて、そして、やはり我慢をするということも覚えていくということも大事ではないかという思いもあったんですね。単純に暑いからエアコンをすぐつけて、そして例えば、教室や部屋から出なくなってしまうということが起きてはどうしようと、こうした思いもあったわけでございます。

なーんていう「お迷い」もあったようですが(2014年2月17日本会議での高島市長の答弁)、今はもうないでしょう。教育委員会も整備の必要性は認めているんですから。この点では高島さん、一致できるはずです。

 少なくとも「やる」と決意して、ロードマップを示しましょうよ。あの、ご自身の責任で引き起こされた、博多駅陥没事故をあわてて直したくらいのスピードで…。