福岡県知事選挙の結果を見て

 福岡県知事選挙の結果が出ました。

 私が推した星野みえ子さんは残念ながら及びませんでした。

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 結果の見方は色々あるでしょうけど、星野さんの得票率は約2割になりました。

 前回共産党は単独推薦。今回は共産党は推薦でなく支持、ただし、ふくおか緑の党も支持して、枠組みが従来の形から大きく一歩踏み出しました。支持・推薦政党の組み合わせで言えば、基礎票(国政選挙の比例代表票)は1:9くらいの格差がある*1中で、前回の共産党単独推薦候補が6%台だったことと比較しても、注目すべき結果です。短期決戦で大健闘だと言えるんじゃないでしょうか。星野さん、お疲れ様でした。

 星野さんが開票後の記者会見で述べていましたが、当選した服部さんが公開討論に応じなかったのはいわば「健全な政策論争によって県民の前に争点をできるだけクリアにするのではなく、ボロが出る前に支持政党の組織票の差だけで乗り切ってしまえ」としか思えない戦略だったわけで、それではこれほど低投票率になるのも無理はないと思いました。

 そういう姿勢は県政のリーダーを目指す候補者として恥ずかしいと思って欲しいですね。

 服部氏の得票が、服部陣営の幹部が「県政運営に向けての大きな信任」の基準だと新聞で公言していた100万票*2を割り込んだのはその批判の表れだろうと思います。

 

 

 共産党単独で自民党中心の県政に挑むという従来の構図から一歩進んで、政党では共産党とふくおか緑の党が支持を表明し、共同が広がったことが、私としてはこの県知事選挙の大きな収穫だったと思います。

 さらに、政策的にもジェンダー平等をはじめ今後の県政のたたかいの中で取り上げていくべき課題も多く明らかにされました。

 市民と野党の共闘がさらに前に進むための、貴重な足がかりができたんじゃないでしょうか。

*1:2019年参院選の福岡県内の比例票は、星の陣営は共産の15万9492。服部陣営は134万票(立憲24万2419、国民15万9996、社民3万2982、自民64万8026、公明28万3394)。

*2:「服部氏の陣営も低投票率を危惧。県政運営に向けての大きな信任をうるために100万票の獲得を目指しているというが、投票率が下がれば厳しい状況になる」(2021年4月10日付朝日新聞「ふくおか」版)。