産経新聞の報道について
産経新聞で規約問題に関する私についての記事が出ているようですが、事実の問題として、私は同社から一切取材を受けておりません。この件に関しては私個人ではなく日本共産党福岡県委員会にお問い合わせください。
党規約についての一般的なお話
以下、日本共産党の規約についての一般論を話します。あくまで一般的な党規約のお話です。
党の県役員(県委員など)の規約違反を認定し、処分を決める場合、規約ではメンバーが全員いる場所、通常は県委員会総会で決めます(51条)。
「調査審議」(48条)をしっかり行い、総会を開き、本人の「十分意見表明の機会をあたえる」(55条)などをちゃんとやって、違反の当否や処分内容が、構成員の3分の2以上の賛成で決まります(51条)。そこで初めて「規約違反」と「決定」されます。
県委員会総会でその「決定」が行われるまでは、いくら規律違反の「容疑」があっても、党員としては原則としてニュートラルに扱われます(調査審議に必要な範囲での一定の権利制限以外)。このあたりは、司法とよく似ていますね。
「調査審議中」なのに、総会でもない場所で、勝手に他の党員が「あいつは怪しいんだよね」などと党内外でベラベラ喋ってはいけません。
規約で「規律違反の処分は、事実にもとづいて慎重におこなわなくてはならない」(49条)と厳正に定められているからです。「慎重」にね。
「調査審議中」に総会の場でもなく、党外つまり公の場でそのようなことを口にする党員や幹部がいれば、規約第5条(八)「党の内部問題は、党内で解決する」に真っ向から違反します。
ましてメディアにベラベラ喋ったらそういう幹部は規約違反で処分されるでしょう。
うーん除名ですかね…?
「『メディアにベラベラ喋ってヨシ!』という組織決定をしたら、いいんだ」という言い訳も無効でしょうね。その決定自体が規約違反ですから。
例えば「銀行を襲え」という「決定」が無効なのと同じです。
「調査審議中」にメディアに聞かれても「党内問題なのでお答えできません」が規約の正解です。まあ、せいぜい「調査審議中であり詳細は控えます」とだけ答えるくらいでしょうか。
早くメディアに話したいなら、総会日程を倒して、早く規約上の決定を終わらせる以外にはありません。
規約を無視してメディアにベラベラ喋ったら、規約違反です。
追加(10月21日)
志位委員長も人事についてメディアからの取材に対し、次のように述べています。
人事について問われ、「人事のことはノーコメント。私が勝手に言えません。大会で民主的に決めていきます」と答えました。
「大会で決めるからノーコメント」。さすが幹部会委員長。こういう態度が必要ですね。「まだ決まってないけど…」と付け加えれば「決まってないことを喋っていい」わけではないのです。例えば、
「あー、人事。人事ね。うん。あくまでも現段階で常任幹部会としては『案』として決定していることですが、私が引き続き委員長、書記局長には田村智子。こういうことになっております。繰り返しますけど、あくまで案ですよ。その案が実際にどうなるか決めるのは大会ですからね。オフレコでお願いします」
とか言ってはいけません。